かわはぎの旬は身を食べるなら夏、肝を食べるなら冬って理由は?
かわはぎの印象って、
小さなおちょぼ口でクリッとした目、
ひし形の体型ですよね。
ユーモラスな姿とは裏腹に、
ふぐに勝るとも劣らないと言われる上品な味わいが人気です。
体はザラザラとした厚い皮で覆われていますが、
調理の時は簡単に皮が剥けることから「かわはぎ」との名が付きました。
肉食性で、小さな口の中には頑丈で鋭利な歯があり、
好物の貝類や甲殻類の固い殻もかみ砕いてしまいます。
また、かわはぎは釣り魚としても大人気です。
小さく特徴的な口で、
吸い取るように釣りエサだけを食べてしまったり、
頑丈な歯で糸や針をかみ切ることから「エサ取り名人」と呼ばれ、
さらにかかった時には強い引きが楽しめるため、
奥深い釣りとして多くの釣り人を魅了しています。
かわはぎの弾力ある白身は、
さっぱりとして上品な味わいですが、
肝は脂がたっぷり乗った濃厚な味わいです。
かわはぎの旬は「身を食べるなら夏、肝を食べるなら冬」と言われ、
その価値を決めるのは肝の大きさで、冬に高値になります。
かわはぎは運動量が他の魚類に比べて少ないため、
身に脂をためる必要がありませんが、
寒い冬と産卵期の春に備えて、
秋から冬にかけては比較的多くエサを食べます。
この栄養を身ではなく肝臓にため込むので、
寒い時期は肝に脂が乗って大きくなるのです。
肝を食べるためには鮮度が重要なことから、
冬には活魚のかわはぎが高値で取引されます。