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地鶏【みやざき地頭鶏(じとっこ)】について

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長い期間をかけて育てられた「みやざき地頭鶏(じとっこ)」は程よい筋肉量と健康的な内臓が特徴的です。
自然の大地を駆け回り、のびのびと育ちはバランスの良い身体からくる歯ごたえと噛めば噛むほど広がる鶏の旨味があります。

そんな「みやざき地頭鶏」について調べてみました。

使用している交配種について

地頭鶏(じとっこ)

宮崎県および鹿児島県の霧島山麓において古くから飼育されていた在来種である。

名前の由来は、江戸時代にこの鶏を飼育していた農家の人達が極めて美味しい肉であることから藩城主の地頭職に献上している内、いつからともなく地頭鶏と呼ぶようになったと言われている。

生産羽数が非常に少ないため1943年(昭和18年)に文部省から天然記念物に指定された。

 

九州ロード

各地で地鶏肉生産用母鶏として、白色プリマスロック種とロードアイランドレッド種が多く使われている。
産肉性に優れる白色プリマスロック種は地鶏ではなく、白色羽装である。
一方、産卵性に優れるロードアイランドレッド種は地鶏で、褐色羽装である。
両品種の利点である優れた産肉性と産卵性をあわせ持ち、褐色羽装で、地鶏係数50%の地鶏肉生産用母系統を、熊本、大分、宮崎の3県が共同で造成した。

熊本県保有のロードアイランドレッド種(熊本ロード)と家畜改良センター兵庫牧場の白色プリマスロック種13系統を交配した地鶏係数50%の鶏を基礎として、3県共同で7年間7世代の閉鎖群育種を実施した。
そして、産肉性と産卵性の優れた褐色羽装の地鶏肉生産用母系統「九州ロード」を造成した。

「九州ロード」の羽色は濃褐色に固定され、成鶏の体重が雄4,969g、雌3,655gと大きいにもかかわらず、定量給餌による制限給餌を行なうと、産卵率が77.0%と優れ、卵重も大きいので、53g以上の正常卵が生産される種卵率が高い。

 

九州ロードを母鶏とした肉用鶏は、熊本県が「熊本コーチン」と「天草大王」、大分県が「豊のしゃも」、宮崎県が「みやざき地頭鶏」を生産している。

 

熊本ロード:熊本県保有のロードアイランドレッド

白色プリマスロック:家畜改良センター兵庫牧場(13系統)

 

みやざき地頭鶏について

出荷日齢     出荷体重

♂120日    ♂3.9kg

♀150日    ♀3.1kg

平均135日   平均3.5kg

 

開発年表

1985年(昭和60年)

宮崎県畜産試験場川南支場において、宮崎県の地域性を持つ地頭鶏を原種鶏とした「みやざき地鶏」の開発がスタートした。

 

1991年(平成3年)

最初の交配様式が策定され、9件の希望農家を募って1万羽のフィールド試験を開始。
しかし試験を進めていくと産卵率や白色羽装の出現率が多いなどの問題点が見つかり、新たな交配様式が再検討された。

 

1998年(平成10年)

熊本県・大分県・宮崎県の3県で共同開発した新たな地鶏である「九州ロード」が誕生した。
これを交配に用いたところ、産卵率と有色羽装率が大きく向上した。
そして新たな交配様式が確立され、ついに「みやざき地鶏」が誕生した。(熊本県の「熊本コーチン」と「天草大王」、大分県の「豊のしゃも」も「九州ロード」を母鶏としている)

 

2004年(平成16年)

商品の違いを明確にするため「みやざき地鶏」より「みやざき地頭鶏(じとっこ)」と命名された。
宮崎県当局により親鶏が管理され、生産者を限定し雛鶏を供給している。

 

2008年(平成20年)

みやざき地頭鶏で特許庁より商標登録を受ける。
宮崎ブランド推進本部から商品ブランド産地認定証を受ける。
『地鶏・銘柄鶏食味コンテスト』で優秀賞を獲得。

 

2009年(平成21年)

みやざき地頭鶏事業協同組合を設立。

 

2010年(平成22年)

『地鶏・銘柄鶏食味コンテスト』で優良賞を獲得。
2月10日を「みやざき地頭鶏の日」に制定。
みやざき地頭鶏で特許庁より地域団体商標登録を受ける。

 

2011年(平成23年)

「みやざき地頭鶏普及促進協議会」と「みやざき地頭鶏事業協同組合」の合併により名称をみやざき地頭鶏事業協同組合の統合化を実現した。

 

2012年(平成24年)

独立行政法人家畜改良センター兵庫牧場より公表されている「都道府県における地鶏・銘柄鶏の生産状況(平成24年度)」によると、みやざき地頭鶏の生産は、秋田県の比内地鶏を抜き、徳島県の阿波尾鶏、愛知県の名古屋コーチンに次ぐ地鶏全国第3位となった。

 

生産量

2006年(平成18年)の出荷羽数は25万羽にとどまっていた。

2008年(平成20年)のリーマン・ショックによる消費低迷で2009年年度(平成21年)は出荷羽数が約45万羽と伸び悩んでいたが、2012年度(平成24年)から上向きに転じ、2014年年度(平成26年)には約90万羽に達する見通しである。
これは日本三大地鶏のひとつである「名古屋コーチン」と肩を並べる供給数である。

 

商品ブランド基準

商品ブランド認証基準

 

商品ブランド産地認定基準

(1)「県内全域」を対象とし、商品ブランド認証基準を満たしたものを「みやざき地頭鶏」として認証。
(2) みやざき地頭鶏普及促進協議会に加入していること。
(3) 計画的な生産・出荷を行っていること。
(4) 品質管理、検査体制、クレ-ム処理等の出荷体制が確立していること。
(5) 生産管理の記録が整備されていること。

 

レシピ

通常の鶏肉と同様に調理できます。

肉だけでなく、内臓(副生物)も美味しいいただけます。

宮崎県で有名な炭火焼きやチキン南蛮などに使用しています。

 

最後に

肉はやわらかさの中にも適度な歯ごたえがあり鶏特有の臭みが少なく食べやすくうま味成分がたっぷり入っています。

地元で食べるのがベストですが、ネット通販などでも販売しいているので一度食べてみてはいかがでしょうか。

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