牛肉、豚肉、鶏肉のおいしい肉の条件は?

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肉の「おいしさ」は、味わい、コク、食感、歯触り、香り、色などが複雑に絡み合って、五感を総動員して感じるものです。生産、加工、熟成の過程で努力と工夫を積み上げて生まれる牛肉、豚肉、鶏肉の「おいしさ」の決め手は?

 

牛肉のおいしい肉の条件は香り?

牛肉を選定する基準は、現在は「霜降り」(脂肪交雑、サシ)などの「見た目」が格付けの評価の中心となっています。しかし、牛肉のおいしさを分析した研究によると、うま味、甘味、コク、食感に加え、「香り」がおいしさに大きく関わることが明らかになりました。

 

香りには、ミルク臭に似た「生牛肉熟成香」があります。また、すき焼きなど100度以下で加熱して食べたときに感じる「煮牛肉熟成香」、ステーキなど100度以上に加熱したときに生まれる「焼牛肉熟成香」、長期熟成した肉を加熱したときに感じられる「熟成牛肉発酵臭」があります。

 

これらの中で最も重要な条件だといわれているのが「煮牛肉熟成香」の「和牛香」です。和牛香とは、サシの入った霜降り牛肉に熱を加えたときの桃やココナッツのような甘くてコクのある特有の香りです。

 

◆和牛香

薄い食塩水に入れて80度で2分加熱すると、最も強く感じられ、それ以上に温度を上げるとかえって弱まります。「すき焼き」や「しゃぶしゃぶ」のおいしさは、加熱されて果実の甘い香気成分をもった「和牛香」が立つためでもあります。

 

豚肉のおいしい肉の条件は脂肪の質?

「おいしい豚肉」の定義は、難しいといわれていますが、一般的にはやわらかくジューシーで、うま味があって、臭みがないこと、肉色は淡いピンク色だとされています。中でも決め手となるのは、「脂肪の質」とされ、1990年代から肉がやわらかく、筋肉の中に適度に脂肪が入った「霜降り豚」の改良が続けられています。

 

しかし、消費者の食味調査では、おいしさの条件は「やわらかさ」、「ジューシーさ」、そして「サシが適度に入っていること」でした。肉質のよさにこだわる国民のニーズに応えて、「もっとおいしい豚肉」を目指した開発が続いています。

 

◆霜降り豚

宮城県が8年の歳月をかけて改良した牛肉のサシのような脂肪が均一に入る「霜降り豚」です。コクがあるのにあっさりした甘みのある肉質です。ちなみに牛肉の脂肪含有量は30%程度、霜降り豚は平均5%となっています。

 

鶏肉のおいしい肉の条件はうま味成分、歯ごたえ、香り?

鶏肉の「おいしさ」の一番の決め手となるのは、うま味成分です。このうま味成分を生成するには、ある程度にわたって長い期間飼育する必要があります。環境、飼料、健康状態などをすべて管理して飼育されることで、グルタミン酸、イノシン酸などのうま味成分が増えます。

 

アミノ酸がバランスよく豊富に含まれるほど、肉の味に「コク」が加わり、おいしい肉質が形成されます。また飼育期間中に適度な運動をさせることで筋肉が発達し、歯ごたえのある独特の食感が生まれます。これに香りも複雑に絡み合って「おいしさ」となっています。

 

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